キヤノン財団ライブラリー ダイジェスト:刊行物|キヤノン財団

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HOMELibrary of the Canon Foundation > ダイジェスト「ナノテクノロジーが拓く 未来の医療」

キヤノン財団ライブラリー ダイジェスト

ナノテクノロジーが拓く 未来の医療 ナノテクノロジーが拓く 未来の医療
  • 【編著者】片岡一則
  • 【執筆者】浅沼浩之・櫻井敏彦・吉原利忠・松浦和則・黒田俊一・立松健司・奥野貴士・片山佳樹・伊藤嘉浩・山本拓矢・新倉謙一・齊藤博英・村田昌之・加納ふみ

SF映画「ミクロの決死圏」で描かれたミクロサイズに縮小された医者が人体の中から治療するという夢のような世界が、ウイルスサイズのナノマシンによって実現する。それは病気の部位を検出し診断と治療を行う夢の体内病院。とりわけ注目のナノテクノロジーに立脚した次世代医療技術です。

ナノ粒子を使ったワクチンに期待できることの図

ナノ粒子を使ったワクチンに期待できること

抗原をナノ粒子に固定化するメリット図

抗原をナノ粒子に固定化するメリット

OVA抗原修飾ナノ粒子をマウスに接種することで分泌されるサイトカイン種の粒子サイズへの依存性の図

OVA抗原修飾ナノ粒子をマウスに接種することで分泌されるサイトカイン種の粒子サイズへの依存性

1959年、ファインマン博士が予言した10のマイナス9乗という極小スケールで加工するナノテクノロジーという概念。半世紀後、ナノテクノロジーで高度な機能を集積・搭載できるデバイスやシステムはとりわけ医療分野への展開が注目されています。本書は医療分野でナノテクノロジーを駆使する研究者たちの夢の実現への取り組みを3つの章で紹介します。

第1章: ナノプローブ(診断を志向する)
1-1 はじめに
1-2 遺伝子を蛍光検出するナノプローブの開発
1-3 遺伝子の一塩基を認識する技術とその応用
1-4 りん光を用いた生体内酸素レベル計測
第2章: 治療のためのドラッグキャリア
2-1 はじめに
2-2 ウイルスの殻を模倣した薬物輸送材料
2-3 バイオナノカプセル:ウイルスを模倣したドラッグデリバリーシステム
2-4 ウイルスから学ぶ細胞認識の精度とナノメディシンへの応用
2-5 細胞シグナル応答型DDSシステム
第3章: 新たな展開(新しいナノメディシン材料作り)
3-1 はじめに 新しいナノメディシン材料作り
3-2 環状高分子を利用した新奇ナノメディシン材料
3-3 ナノ粒子でつくるワクチン
3-4 生物進化をまねた分子部品の設計
3-5 RNAナノデバイスの設計と医療応用
3-6 病態モデル細胞の創成と新展開
未来のナノメディシンに資する新しい細胞編集技術