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「善き未来をひらく科学技術」シンポジウム2023開催

7月14日、東京・千代田区の丸ビル ホール&コンファレンススクエアにおいて、キヤノン財団「善き未来をひらく科学技術」シンポジウム2023を開催しました。今回は報告者15名のうち、14名が会場参加、1名がオンライン参加というハイブリッド形式となりました。報告の内訳は、研究成果報告3件、研究2年目の中間報告4件、研究3年目(含 4年目1件)および1年目の経過報告8件でした。

研究成果報告では、研究終了報告が口頭発表で行われました。人工元素の創製という物理・化学の分野から、害虫防除の新戦略や雑草防除法の開発といったバイオロジーの分野まで多岐にわたるものでした。

続いて中間報告では、研究2年目の進捗報告が口頭発表で行われました。光ストレージへの挑戦といった物理・化学の分野から、脳機能回復のためのシナプス可塑性誘導技術やイネの育成デザイン情報基盤の創出といったバイオロジーの分野、さらには社会の分断を克服するための教育プログラムの開発といった社会科学の分野に至るまで多岐にわたるものでした。質疑応答では選考委員からの深い視点の質問・アドバイスがあり、活発な議論がなされました。

経過報告では、研究3年目(含 コロナ禍の影響により1年延長となった4年目1件)および研究1年目の進捗報告がポスター発表で行われました。バイオロジーから社会科学といった多岐にわたる分野での発表で、終始活発な議論がなされました。

本シンポジウムの最後に大垣眞一郎選考委員長より講評があり、「いずれも素晴らしい発表だった。コロナ禍や戦争などといった不確実な昨今の時代においは、研究課題においても既存の延長ではなく、新たな課題に取り組むことが重要であると思う。善き未来をイメージして新たな研究課題に取り組むとともに、科学技術プログラムとして説得力のある研究成果を発信してほしい」というコメントをされました。