キヤノン財団初の「リユニオン」を開催
12月1日(金)、東京・千代田区の新丸ビルコンファレンススクエアにて、「リユニオン」が 開催されました。
2008年の設立から今年まで、キヤノン財団の助成先の研究者数は、研究代表者、共同研究者を合わせ、8回合計で321名となっています。キヤノン財団は、財団の研究助成をきっかけにできた幅広い分野で活躍する研究者のコミュニティを大切な財産と捉えています。「リユニオン」は、この財産を有意義に生かす場として、さらなる交流とそれによる異分野研究者の融合を図るイベントで、キヤノン財団としては初めての開催となります。
理事・選考委員・助成先研究者・キヤノン財団関係者あわせて108名が参加。近藤智常務理事が、リユニオンの趣旨などを説明した後、生駒俊明理事長が「科学・技術における研究開発とイノベーション」をテーマに講演を行いました。
生駒理事長は、学術研究の社会における地位低下などを背景に、多くの研究開発が陥っている問題について提起し、イノベーションの本質や、科学研究と技術開発のあるべき関係性を語りました。
また、研究テーマの選び方や正しいテーマ設定、よき研究者とは、などバラエティに富んだ講演で会場を沸かせ、その後の質疑応答および意見交換では、現在の日本における研究者の心構えなど、多岐にわたる質問や意見が交わされ、活発な議論が繰り広げられました。
最後に、理事長は「科学の世界において、分野を融合したナレッジ(knowledge)はものすごく必要。今後、このリユニオンを有効に活用してほしい。」と呼びかけ、講演を締めくくりました。
引き続き行われた懇親会では、分野が異なる研究者同士が交流できるようにグループ分けされた各テーブルに分かれ、事務局が用意した写真入りの名簿などを活用しながらコミュニケーションを開始。限られた時間の中、大いに盛り上がり、参加者同士の密な交流が図られました。