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第10回 研究助成金贈呈式

4月19日、東京・千代田区の経団連会館において、キヤノン財団の第10回研究助成金贈呈式が行われました。研究助成先に決定した16名に対し、同財団の評議員会議長であるキヤノンInc.御手洗冨士夫会長から研究助成金贈呈証が授与されました。

御手洗評議員会議長のお祝いの挨拶に続き、吉川弘之理事長は、「厳しい採択率の中で選ばれた皆さんの研究構想は、夢のような未来を感じさせるもの、社会的インパクトが強いもの、実用性が高いもの、などバラエティーに富んでいます。将来、ノーベル賞を取るくらいの発展をすることを期待しています。これからも、自分の好奇心を信じ、自由な視点で研究に取り組んでください。」と研究者への激励と期待を述べました。

それから、研究助成プログラム「産業基盤の創生」選考委員長長田義仁先生ならびに「理想の追求」選考委員長大垣眞一郎先生から選考講評と助成先に選ばれた研究者への励ましの言葉が述べられました。引き続き、御手洗評議員会議長から研究助成先に決定した16名の研究者へ贈呈証が授与され、研究者を代表して慶應義塾大学 安藤 和也准教授と東北大学 経塚 淳子教授が助成のお礼と今後の抱負を述べました。

贈呈式の最後に「気候変動の鍵を握る南極の海」の題目で、第4回「理想の追求」の研究助成先でもある、国立極地研究所 准教授 田村岳史先生による招待講演がありました。2000年に渡る海洋大循環をテーマに、「水深が何千メートルもある地球の海には、海全体をかき混ぜるようなとても大きな流れ(海洋大循環)が起きていて、それが変わってしまうと地球の気候に大きな影響を及ぼしてしまいます。極域の海はこの大循環の出発点で、地球の温暖化が進んだ時に敏感に反応する場所であるため、そこの変化をいち早くとらえて環境の変化にアセスメントするのが我々の役目です。」と話し、当時採択された際のエピソードや、その後の研究の進展の話をユーモアを交えながら熱く語り、会場は大いに盛り上がりました。

贈呈式終了後の懇親会では、研究者の方々を中心にして、財団役員や選考委員、招待者との活発な交流が行われ、盛況のうちに閉会しました。

研究助成金贈呈式の様子

  • 御手洗評議員会議長あいさつ
  • 吉川理事長あいさつ
  • 長田選考委員長講評
  • 大垣選考委員長講評
  • 「産業基盤の創生」 助成先代表 安藤准教授あいさつ
  • 「理想の追求」 助成先代表 経塚教授あいさつ
  • 田村先生招待講演
  • 懇親会の様子

「産業基盤の創生」助成先の皆さん

  • 安藤 和也 准教授(慶應義塾大学)
  • 和泉 慎太郎 准教授(神戸大学)
  • 伊藤 英臣 研究員(産業技術総合研究所)
  • 伊庭 靖弘 准教授(北海道大学)
  • 川上 茂 教授(長崎大学)
  • 木寺 正平 准教授(電気通信大学)
  • 澤本 和延 教授(名古屋市立大学)
  • 谷本 博一 専任講師(横浜市立大学)
  • 東海林 竜也 講師(坪井 泰之 教授 代理)
    (大阪市立大学)
  • 中川 明 講師(石川県立大学)
  • 長汐 晃輔 准教授(東京大学)
  • 山口 明彦 助教(東北大学)

「理想の追求」助成先の皆さん

  • 伊藤 幸博 准教授(東北大学)
  • 経塚 淳子 教授(東北大学)
  • 清水 達也 教授(東京女子医科大学)
  • 宮下 芳明 教授(明治大学)