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キヤノン財団、一般向け講演会「微生物は縁の下の力持ち」を開催

8月11日、キヤノン財団は一般向けの初めての講演会「微生物は縁の下の力持ち ~サステナブルな未来をつくる微生物の不思議を考える」をオンラインにて開催しました。挑戦的な先進研究を分かりやすく一般の方へ伝え、科学の有用性や社会との関わりを知っていただくという趣旨のもと開催され、250名以上の視聴者が参加しました。

講演会ではキヤノン財団の研究助成を受けた5名の研究者より、健康、地球環境、産業など、多方面での応用が期待されている「微生物」をキーワードとして、地球や人の健康な未来にアプローチするチャレンジングな研究が紹介されました。

  • 國澤純センター長の講演

基調講演「微生物が描く未来型の社会像」では、國澤純センター長が、5つの講演の関係性および地球環境に住む微生物の特徴を生かした一人一人にあった栄養の提案など微生物の知られざるパワーについて講演しました。

  • 植松智教授の講演
  • 妹尾啓史教授の講演
  • 西田洋巳教授の講演
  • 富永依里子准教授の講演

続いて、植松智教授は病気に関わる腸内細菌のウィルスを用いた治療、妹尾啓史教授は植物の育成に欠かせない窒素栄養を土壌微生物を使って供給する新しいアプローチ、西田洋巳教授は微生物進化の原動力であるDNA自己変革による進化のチャンス、富永依里子教授は細菌の生存反応を利用した半導体合成 についてそれぞれお話いただきました。

  • 講演者によるパネルディスカッション

講演の最後のパネルディスカッションではチャットで届いた聴講者からの質問について講演者が回答しました。全てに回答できないほど多くの質問をいただきました。会の最後は各講演者より「多様性の中でサイエンスは前進するものだと若い世代に知ってほしい」「心の中に抱いているものは長い時間がかかっても、いつか結実する。楽しんで歩んで欲しい。」等、これからの日本の科学技術を担う若い世代の方へ向けた熱いメッセージで締めくくられました。

講演会後のアンケートでも、中学生や高校生を含め、幅広い年齢層の方から、「様々なアプローチがあり、微生物を中心とした多分野の科学発展が期待できると感じた」「一般の人でもわかりやすく解説されており、家族で楽しく聴いた」などのコメントが寄せられ、科学の面白さを感じていただけた様子がうかがえました。

キヤノン財団は今後も、科学の有用性、社会や生活との関わりに興味を持っていただくことを目的として、最新の研究成果を分かりやすく一般の方へとお伝え活動に取り組み、日常生活と密接につながる科学を身近に感じていただくことで科学技術の普及に貢献していきます。
次回の講演会もぜひご期待ください。