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キヤノン財団、一般向け講演会「腹ペコの地球を救え!~食の未来を守るテクノロジーを覗いてみよう~」を開催

8月3日、キヤノン財団は一般向けの講演会「腹ペコの地球を救え!~食の未来を守るテクノロジーを覗いてみよう~」をオンラインにて開催しました。当日は、10代から60代まで幅広い世代の多くの視聴者が参加しました。

【講演プログラムと講演者】

  •   講演1:「植物の基礎研究から社会実装へ ~イネの分子育種を用いた食料問題軽減へのチャレンジ~」
    【講演者】名古屋大学 芦苅 基行 教授
  •   講演2:「スマートフォンで牛を飼おう~先端生物科学とIoTおよび宇宙技術の融合~」
    【講演者】北海道大学 後藤 貴文 教授
  •   講演3:「過度の品質競争がムダを生む~種苗生産の現況と対応技術~」
    【講演者】九州大学 松田 修 助教
  •   講演4:「ロボットとデジタル技術でつくる近未来の植物工場」
    【講演者】大阪公立大学 福田 弘和 教授

講演会ではキヤノン財団の研究助成を受けた4名の研究者より、食の未来を守るための多様でチャレンジングな先進研究が紹介されました。 本講演の概要についてはこちらのチラシをご参照ください。

各講演では食の持続性を取り巻く課題、日本の農業の今後のあり方などに触れながら、先生方の研究成果の社会課題解決へのアプローチを語っていただきました。どの講演も食の未来を守る技術を通して、より良い未来社会を実現しようという熱意に溢れ、視聴者からは多くの質問や感想が寄せられました。

講演の最後では、芦苅 基行氏がコーディネーターとなりパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションでは、チャットで届いた視聴者からの質問について講演者が回答しました。全てに回答できないほど多くの質問をいただき、視聴者の関心の高さが伺えました。会の最後に芦苅氏より「「食」は生きるための基本であり、人生を豊かにする大切な営みです。今日の発表の中でも「食」に関する様々な問題が取り上げられましたが、私たちの他にも多くの研究者たちが、基礎研究から応用研究を担って、社会問題の解決にチャレンジしています。私たちも引き続き、科学技術を用いて社会への貢献を続けていきたいと思います。そして、今回の講演会が、みなさんにとって食の未来を考える機会になってくれると嬉しいです。」と、熱いメッセージで締めくくられました。


  • 講演者によるパネルディスカッション

講演会後のアンケートでも、「食の未来を発展させるべく新しいテクノロジーの現状を知ることができました。」「いろいろな視点から食について考えることができてより興味がわき、とても良い機会となりました。」「研究成果だけでなく、どう社会実装しようとしているのかの戦略も聞けたことはよかった。」「農業をより身近にするためにさまざまな取り組みが行われていることが分かり良かった。」など、多くのコメントが寄せられ、科学の有用性や面白さを身近に感じていただけた様子がうかがえました。

キヤノン財団は今後も、科学の有用性、社会や生活との関わりに興味を持っていただくことを目的として、最新の研究成果を分かりやすく一般の方へとお伝えする活動に取り組み、日常生活と密接につながる科学を身近に感じていただくことで科学技術の普及に貢献していきます。
次回の講演会もぜひご期待ください。